世代による「豊かさ」「愛」の定義の変化と断絶

ビリーフ、思い込み、価値観、観念

なんだろう..

自分軸、他人軸
男性性、女性性

自分らしく
ありのままに

自己否定
自己肯定感低め

なんだか、どれも
しっくりこなくなってしまった

どれもこれも
やっぱり「旧世界の概念」
からの移行だったんだな
と感じている

だからといって今
しっくりくる言葉がなんなのか
よくわかってないのだけれど..

ちょっと今
お知らせしておかなきゃ
ならんのかなと思ってることの
ひとつを書いておくよ

メルマガにね
「The Doing精神」は
旧世界の概念として
離れてみてください
という話を書いて

新旧交代の世代である
私たちの「幼き日」、
そしてその前の時代に

何があったのかを
言語化しておく
必要があると思ったのよ

そもそもの話は
「稼がねば!」
「認められねば!」
「何か為さねば!」

って、
その見えない命令に縛られ
苦しんでいる方が多く
相談にいらっしゃるのですが

それらは
「旧概念です」
って話です

よく会社のえらい人の
座右の銘とかに
なっちゃってる

「為せば成る、
為さねば成らぬ何事も」
って言葉

それが生まれたのは
江戸時代の話です

江戸時代って案外長くて
400~150年前よ

その数百年前の
「やればできるから、
諦めるんじゃねぇ!」

って米沢の「殿様」が
下々をこき使うために
言った言葉、価値観を、

我々は、ありがたく
素晴らしい言葉として
伝承してるってわけです

まんまと

別に上杉鷹山を
けなしてるわけではないよ
教育をし、産業を興し、
水路を作り水不足を解消した
すごい方だと書いてある

これぞ、封建制度だなぁ
と思ってる

封建制度って
土地を持つものが上に立つ
主従関係で成り立っている

(この時代、土地と耕す人に
価値があったから
えらい人の間で、土地と農民が
やり取りされている)

個人の自主性や自由を封じた
閉鎖的なシステム

お上の命令は絶対で
逆らえば土地(家、田畑)が奪われる

徹底的に領土と農民を管理し
江戸幕府を(上のものを)
守るための政治システムです

「為せば成る」

確かに、この物質世界
何もしなければ、何も変わらない

やらないことには
話にならないケースもあるんだけど

ど根性で、猛烈に
がむしゃらに頑張ることで
成果を上げて行く

交感神経をバリバリに興奮させ
戦うモードで突っ走る、ってのは

やるか、やられるか
二極化の世界観

「支配」-「被支配」の
構図ありきの思考なの

「稼がねば!」
「認められねば!」
「何か為さねば!」

ってのは、
その支配構造のまま
分配されるのが
土地からお金になっただけ

敵を打ち取って名を上げ
支配者に認められ
土地を獲得してきた武将が

会社の競争に競り勝ち
上役に認められ
お金を稼いでくるサラリーマン
に変わっただけ

根本的に封建社会のまま
昭和という時代は過ぎました

そして、
生きにくさを抱えた私たち実は、
封建制度から新しい価値観へ変わる
移行期に生まれ育ってきた

昭和まで封建制度が、
まかり通っていたのは
富む人がごく一部だったから

大部分が貧しい社会でないと
封建制度は成り立たない
それは「ピラミッド構造」だから

だから、上にいる
一部の富めるものは
下々として奉公してくれる
貧乏人が必要なの

だから
下々を貧乏にしておくために
食糧難が起こり、戦争が起こる

私たちの親は
まさに戦中から戦後に
生を受けている世代

原子爆弾をふたつも落とされ
国土を、歴史を、家族を
破壊され、燃やされてきた

終戦の年に生まれた
私の母は78歳

土地を買い、家を買い
飢えないこと、物が多いことは
絶対的な正義という
価値観を持っている

私が幼い頃はまだ
残留孤児と呼ばれる方々が居た

戦時中、中国に暮らしていた
日本人の方々が、
日本に引き揚げる途中

飢えや病気、疲労で
倒れる人が居る中
幼い子どもを、
中国人に託した方もいたのだ

母は、
「私も、ああなっていたかもしれない」
と言って泣いた

私も幼くて、あまり
その意味がよくわかっていなかった

けど、命があるかないか
大人でも分からない中、
中国から帰って来たらしい

そして、帰国したからといって
楽な生活ではなかった事も
ぽつぽつと聞いていた

この話って、
大昔みたいな気がするけど

終戦が1945年なので
78年前の出来事なの

そして、戦争の多額の負債を抱え
技術も資材も人材も奪われたのに
たった10年で、戦前の最高水準まで
国民所得を上げた

ど根性で、猛烈に
がむしゃらに頑張ることで
成果を上げて行くことが
可能だった世代

金利はどんどん上がり
経済は成長する一方だった

さぞ、頑張りがいのあった
2,30代だったろうと
氷河期真っただ中だった私は羨ましく思う

そして、その父母世代が
頑張ってくれたおかげで
何が起こったかというと

豊かな日本になったのだ

バブル崩壊、リーマンショック
経済的な打撃はあるけれども
豊かと呼べる日本が出来上がった

そうすると、どうなるかというと
貧乏人に支えられていた
「封建社会」が成り立たなくなる

例えば、今45歳の方ならば
戦後33年で生まれてるし
35歳の方なら、
戦後43年経って生まれてる

相談に来られる方の多くは
経済的に困ったわけではない
教育も受けさせてくれたし
習い事もお稽古も
食べることには不自由しなかったし..

でも、
「生きることがしんどい」
「毎日苦しくて疲れ切っている」
「楽しい事がわからない」
という苦しみを持っている

それは、親や養育者との
1対1のこころの絆を結べなかった事
自分という意思や感情を
尊重されてこなかった事に理由がある

が!

この「今日食べるものがない」世代と
「モノは捨てるほどある」世代の
悩みのレベルが違いすぎるのよ

生命維持!食料確保!最優先の親が
こころの絆!愛情!の
子のニーズを理解できずに、
求められる愛情を与えられなかった..

という断絶が起こっているのを
セッションするたびに思ってる

私たちの親の世代は
衣食住がままならなかった
生命の維持すら危うかった

私の親も、兄弟を半数
戦争や飢えで亡くしている
「死」と隣り合わせで生き延びた子ども時代なのだ

セッションでも、
ご両親の兄弟の事を伺うと
戦死したご兄弟がほぼ必ず出てくる

親の子ども時代は
そういう時代だったのよ

だから、私たちの親は
「死なない環境」
「食べ物の豊かな環境」
を、確保することが
親の務めと思ってる

そして、これが
大事なところなんだけど

親にとってそれは、
務めであり「愛情」なの

ものを沢山あげること
たくさん食べさせること
お金を使う事は「愛情」の証

親は単純に自分が
して欲しかったことを
子どもに与えようと
努力してくれていた

だって、それが一番
大事なことだったから

飢えないこと
生命を脅かされずに
生活できること..

けど、残念ながら、
その子どもたちは、それを
大事な事であり「愛」
とは受け取っていないのだ

お金は使ってもらったけど..
「愛情をもらえなかった」
「可愛がってもらえなかった」
「甘えさせてもらえなかった」
「時間を割いてもらえなかった」

いま、30代から50代の方々は
そういった痛みを抱えている

すでに「モノ」「カネ」が大事
という価値観から離れているの

だって、生まれた時から
飢えずに、生命を脅かされずに
生活できてきたから..

それは、親とその上の世代が
貧困の連鎖を断ち切ってくれたから

物質的に満たされた社会に
なったからこそ浮かび上がってきた
新たな階層の「痛み」

この、背景に
「貧しさと生命の危機」が
あるかないかで、

世界観がまるっきり違う人格が
出来上がっているわけです

ここを理解しておくことは
自分の癒しにも大きな影響がある

親は、自分にできることと
精一杯やっていたし

多分、戦争と貧困の
トラウマを抱えたまま
普通の顔をして子育てしていた方は
多分たくさんいるのだろうと思う

私がひっそりと
どげんとせんかいかん
と思っていることのひとつに
「お母ちゃん不安定問題」
というのがあるんだけど

感情が不安定で歯止めが利かず
抑うつ状態か、怒り散らしたり
など、安定しない状態のお母さんが
案外多い

その子どもは、
不安定なお母さんの情緒に振り回され
この世は危険で恐ろしい世界観で
生きている

まさに、恐怖の連鎖が
起こってしまっているのだ

ちょっと大きすぎる話なので
私は目の前の方とその傷に向き合い
ひとつひとつ癒していくしかない
と思っているけど

それだけ切実な、
生命に直結するトラウマを
抱えて生きている方が、

まだ日本には、世界には、
たくさんいるという事実を
心に留めておいて欲しい

そしてそれは
あなたのご両親、祖父祖母
なのかもしれないんだ

戦争は、国土を文化を
破壊するだけではない
その後、数世代に渡り継続する
トラウマを植え付け
健全な精神を持てない国民にしてしまう

で、私たちの
父母、祖父祖母は
貧困に打ち勝って
物質的豊かさを手に入れた世代

で、次の私たちが
なにをするのか?

というと
「封建制度」を打ち壊す世代だ
と思っている

上から与えてもらえなかった
その痛みの記憶を癒し
「支配」-「被支配」の関係性でなく

親子であったとしても
お互いの尊厳を守り、尊重し合い
対等な人類として、つながり合える

そんな関係性を築ける
「礎」となる世代なんだ

そんな気持ちで
セッションをしているし

そんな、一緒に世界を変える仲間だと
クライアントさま達を思ってる

長い文章読んでくれて
ありがとね

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